こんにちは、コンサルタントの高橋です。

先日ある書籍が出版されました。

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この本は、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)における
三つのボランティア活動に参加した学生らの奮闘する姿を、講師の視点から
描いた物語です。

実はその中にわたくし高橋の学生時代の活動も数ページ掲載されています。
よかったらご覧になってください。


僕は学生時代「ハンセン病」というテーマでボランティア活動を行なっていました。

具体的には、中国の山奥にハンセン病快復者(以下:村人)が住む村があり、
その村に住み込んで公衆トイレを作ったり、でこぼこ道を平らにしたりしながら、
村人と共に生活をするという活動です。
僕の学生時代は、ほぼこの活動に費やしたといっても過言ではありません。


(ハンセン病とは、化学療法がなかったころは、不治の病と考えられていてときに顔面や手足などの
後遺症が目立つことから、恐ろしい伝染病のように受けとめられていた病気です。今では医学の進歩
により、簡単に治療でき、そして過去の伝染病などの迷信も間違っていたと証明されているのですが、
人の心に残る差別や偏見などは根強く残っています。)



この活動をしていると、
村人の温かさ人柄にいつも心動かされました。


ある日僕がトイレを作るためのレンガをせっせと運んでいたときに事件は起きました。
“ ビリッ ”
はいていたズボンが破れてしまったのです。

すると、その光景を見ていた村人のおばあちゃんから
「そのズボンを貸しなさい。」
と言われ、渡すと器用に破れた箇所を針と糸で縫ってくれました。

そのおばあちゃんとはその一件以来、とても仲良しになりました。


この一部始終だけを見ると、普通の光景に見えるかもしれません。
ただ、自分の気持ちが大きく揺らぐ瞬間がありました。


後におばあちゃんから過去の話を聴く機会があり

おばあちゃんの口から
「人として扱われたことがなかった」という言葉を聞きました。
さらに「家族からも縁を切られた」と話してくれたのです。


僕は驚きが隠せず、そして涙もでました。


仮に僕がおばあちゃんの立場であれば、
人に対して怨みはあっても、人に優しくする余裕はないなぁと思うのです。しかも言葉も通じない僕に。
その優しさに感動したのです。


思い切って聞いてみました。
「なんでズボンを縫ってくれたの?」

そのおばあちゃんは、こう言いました。
「ズボンが破けて困っているだろう、と思ったから」


だそうです。
さも人として当たり前の行為をしたまでだ。という雰囲気でした。


自分がどのような境遇に立たされていようが、
人を思いやる優しさを忘れない。
それが人としての本当の強さなのだと学ばせていただきました。


ちなみに、おばあちゃんの手は後遺症によって指が切断されていて、ほとんどありませんでした。

そのズボンは今も大事に保管しています。



※コンサルタントの『独り言』は執筆者の個人的見解であり、株式会社アイソルートの公式見解を示すものではありません。
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